子供がいないときの相続人は誰?交流のほとんどない相続人から遺産分割に協力してもらう方法


こんにちは。我孫子市で相続を専門にしている司法書士の関です。


子供のいない人が亡くなると、相続人は亡くなった人の兄弟姉妹が一般的です。奥様がいるときは奥様と亡くなった方の兄弟姉妹です。ただ、通常は亡くなった方の兄弟姉妹の一人くらいは亡くなっているときも多いと思います。その場合は、その人の子供も相続人となります。


法定相続人が被相続人の兄弟姉妹や甥姪の場合、相続人全員から遺産分割協議書に押印をもらうのは相当苦労します。


実務上はこのケースで遺言書がないとほとんどが法定相続分に近い遺産分割となります。


最悪、遺産は塩漬けとなって名義変更ができないまま何年も放置することになるかもしれません。


今回のテーマは子がいない場合の法定相続人と、そのような場合に必要となる戸籍の収集方法、そして紛争に発展しないで名義変更ができるように、相続人全員から遺産分割で協力を得る方法についてお話をしたいと思います。


まずは子がいない場合の法定相続人から見ていきましょう。

子供のいなかった叔母の相続人


子供のいない人が亡くなると兄弟姉妹と甥姪が相続人となるケースが多いです。少し分かりずらいので表にまとめました。

1.子供がいないときの相続人(一般的)
  配偶者がいる 配偶者がいない
配偶者 ×
兄弟姉妹
甥姪で親は生存中 × ×
甥姪で親は死亡
2.子供がいないけど父母・祖父母がいるとき(例外的)

子供のいない夫が亡くなると相続人は、結婚していれば奥様が必ず相続人です。


もし、父母が生きていれば奥様と夫の父母が相続人です。仮に、父母が死亡していても、夫の祖父母が生きていれば奥様と祖父母が相続人です。


そして、父母、祖父母が死亡しているときに初めて、亡くなった人の兄弟姉妹が相続人となり、兄弟姉妹も亡くなっていれば、兄弟姉妹の子供が相続人となります。


ただ、故人に子供がいないケースで、故人の父母や祖父母が生きているケースは滅多にありません。


過去100件以上相続登記を申請していますが、まだ1度しか経験していません。

兄弟姉妹・甥姪が相続人となるときの手続きの進め方


遺言がないときは、相続人全員が遺産分割協議書に実印を押印して、全員の印鑑証明書を添付して名義変更をします。


言葉では簡単ですが、実務上は大変な手続きとなる可能性が大です。


もし、まだ相続が開始していないのであればこれを機会に遺言を検討してみてはいかがでしょうか?
参考: 遺言で遺留分対策!紛争原因となる遺産分割協議書が必要なくなる方法


被相続人が亡くなって3ヶ月ほどあとに、被相続人の妹(叔母)の子から手紙がきたとします。


手紙の中には遺産分割協議書が同封されていました。


協議書には、「田中花子(叔母)が一切の財産を相続する」と記載されていいます。


手紙には花子さんのお子様から、後々トラブルにならないように、皆さんからも押印をお願いしますという内容があります。


別に花子さんがすべてを相続するのは構わないけど、そもそも何で自分の印鑑が必要なの?と疑問に思うかもしれません。または、自分も相続人だから自分の取分もあっていいはずと考えるかもしれません。


遺産が故人の自宅だけで、花子さんが同居していたなら協力してもいいけど、預金があるなら法定相続分は欲しいと思ってもおかしくありません。


そのため、花子さんの娘さんは遺産分割協議書に押印のお願いをする前に、財産目録を作成する必要があります。


財産目録を作成するには、前提として正確な相続財産の評価額等を調査する必要があります。


具体的には、金融機関で残高証明書を発行してもらったり、証券会社から評価証明書を発行してもらいます。不動産があれば固定評価証明書も発行してもらいます。


これらの証明書を発行することができるのは故人だけですが、それはできないので故人の相続人の証明である戸籍が必要となります。


兄弟姉妹や甥姪が相続人となるケースでは、戸籍収集が大変な作業です。

兄弟姉妹や甥姪が相続人となる時の戸籍収集方法


通常必要となる故人の出生から死亡までの連続した戸籍とは別に、故人の両親の連続した出生までの遡りの戸籍も必要です。そして、もっと大変なのが故人の兄弟姉妹、甥姪全員の戸籍が必要になる点にあります。

司法書士
司法書士

残高証明の発行に必要となる戸籍は故人の死亡を証明できる除籍謄本と証明書を請求する人の戸籍謄本で、自分が相続人の一人であると証明できる繋がりの戸籍だけでたります。ただし、証明書を発行して遺産分割をした後の名義変更(預金解約等)ではすべての戸籍が必要です。


なお、故人の遡りの戸籍は「直系の血族」つまり、家系図の上下の関係(縦のつながり)にある戸籍のため、妻が亡き夫の死亡を証明する戸籍を提示すれば請求できますが、夫の兄弟姉妹や甥姪の戸籍請求をするには、故人と故人の親の遡りの戸籍も提示しないと請求できません。


なぜなら、それらの遡りの戸籍を提示しないと本当に子どもがいないケースで、そもそも故人の兄弟姉妹や甥姪が相続人の地位にあることの証明ができないからです。

子がいない場合の戸籍収集については
参考:自分でできる?相談はすべき?依頼すべき? をご参照ください



戸籍の収集や財産目録の作成をした後に、遺産分割協議書を作成します。ここで初めて、兄弟姉妹、甥姪に遺産分割協議書への署名押印をお願いする流れとなります。

重要!遺産分割協議書への押印のお願いの仕方


遺産分割協議書を作成する前の準備は大変ですが、最も大変なのは間違いなく遺産分割協議書へ相続人に押印してもうら手続きです。


協議書への押印がすべて!!とは言いませんが、この書類が名義変更の「肝」であり、これがないと全てダメになります。


押印がもらえない場合は遺産分割の調停調書が必要となると思ってください。


遺産分割協議書へ押印してもらうポイントは、

  • 最初の連絡が遅くなった理由とそのお詫びを書く
  • いきなり協議書を送らない(送るとしたら協議書「案」を送る)
  • 次の選択肢(1~3)

1.相続人であることと財産目録を送って様子を伺う
2.情に訴える手紙と遺産分割案をセットで送る
3.初めから法定相続分の割合で分割する案を送る


1~3の選択肢については、相続開始前の親族間の交流度合から慎重に選択します。

特に仲が悪かったわけでもないけど、ほとんど交流がなかった場合は「1」
不動産が遺産に含まれるケースで相続人の一人がどうしてもその不動産を相続したいときは「2」
ほとんど交流がなかったケースで、時間をかけたくない場合は「3」

相続開始前から仲が悪かったときは1~3全てNGです。初めから弁護士に相談しましょう。

まとめ


今回は「子供がいないときの相続人は誰!!」というテーマだったので、ご紹介した内容も一般的な事例です。


相続の手続きでは、さまざまなケースがあります。


戸籍収集や財産目録の作成、そして窓口での名義変更は慣れれば機械的にできるようになります。


しかし、遺産分割協議書の作成だけは「慣れ」だけでは対応できないときもあります。


相続を専門にしているプロであっても、相続開始前の親族間の交流関係(親族間の歴史)はコントロールできません。


親族間の交流関係は信頼関係より結ばれていたものだったのか?


 それとも、


「親族だからという形だけでの付き合いだったのか?」


遺産分割では、これらの答えが目に見える形で現れます。


少しばかりの費用を節約しようとすると大きな出費となる危険性があるのが相続手続きです。


生前対策で費用対効果が一番高いのは公正証書遺言ですが、相続開始後にできるもっとも費用対効果の高い対策は相続のプロにマル投げすることです。


費用はすべて故人名義の預金解約をしたお金から支払うこともできますし、法定相続分で相続するなら、相続する割合で費用負担をすれば、一人当たりの負担は微々たる金額です。


争いになったら弁護士にマル投げすればいいのですが、どうせマル投げするなら当方に初めからマル投げすることも検討してみてください。前者より後者の方が費用は数倍から数十倍安くすみます。


なにより、円満な相続は費用に代えられない価値があると信じています。


「自分のケースではどうなんだろう?」など個別のケースについて知りたい場合は、当方の無料相談をご利用ください。無料相談についてのご案内はこちらから

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